前回、お届けしたmotortrend.comのテストレポート。加速テスト、最高速ともにZR1がトップタイムをマークした。何はともあれ、コルベットというところか。
今回はそのテストレポート2回目。サーキットテストの他、インテリアをも含めて総合評価が下される。
結果や、いかに!

【サーキットのラップタイムテスト】
APGでのテストの後、私たちはすぐラスベガスに向かった。スロットマシーンもシルク・ド・ソレイユも私たちには無縁だ。向かうはラスベガス・モーター・スピードウェイ(LVMS)のロードコースだ。

DidierはまずZR1をテストした。巨大なV8エンジンがストレートを引っ張り、フェラーリFXXやEnzo譲りの標準装備のカーボンセラミックブレーキがコーナー深くまで攻めさせる。「バランスがいいね。」とDidierが言う。「ブレーキがもっと冷えた方がいいね。エンジンパワーが有り余っていて、スロットルに繊細さを必要とするね。それに、パドルシフトがついていたら、ラップタイムは2秒は簡単に縮められるよ。このままだと、ステアリングから手が離せないもの。」といいつつ、Didierが満面の笑みで話しているのを私たちは見逃さなかった。

ZR1のラップタイム:56.9秒


ポルシェGT2は目にも耳にも速そうだった。コーナリングではトラクションコントロールがリヤタイヤの状態を逐一チェックし、ストレートでは水平対向6気筒のターボエンジンがずっとフルパワーを絞り出す。(私たちは、全車について、現実の世界により近い形でトラクションコントロールを一番スポーティーなモードにしてテストを行った。)「ステアリングフィールが最高だね。コーナーではちょっと唐突な動きをするけど。ブースト圧が高くなる高回転ではちょっとトリッキーかもしれないね。オーバーステアの傾向がある。でもグリップレベルも高いし、ポルシェは挙動の予測がとてもしやすいよ。」

GT2のラップタイム:57.5秒

サーキットでは、フェラーリは他の車よりも大きく見える。これはコーナーでのロールが大きくなりがちだからかもしれない。Didierは、「バランスは完璧だけど、コーナーのアペックスをちゃんとと予測しなくてはいけない。この重量(4台の中で2番目に重い3975ポンド)をコントロールするのは大変だ。でも、トラクションコントロールはとても秀逸だね。介入しすぎないで、スピードも落とさない。そして、エンジンはただただ素晴らしいの一言。パワーバンドが広いからずっと3速で走ったよ。」と言った。

599GTBのラップタイム:58.0秒



GT-Rがピットアウトしたとき、全員がストップウォッチにくぎ付けだった。日産のハイテク四輪駆動システムとパンチの利いたターボは、このタイトでツイスティなLVMSでよりパワフルなライバルたちを蹴散らすことができるのか。ゴジラは巨人をやっつけられるのか。ラップの後、Didierはこう言った。「他の3台はアンダーステアをスロットルでコントロールすることができる。でも、GT-Rはスロットルを開けるともっとアンダーステアになるんだ。さらに、限界を超えると突然オーバーステアになるんだ。エンジンのレスポンスはとてもいいね。トルクもリニアだ。ステアリングとブレーキのフィーリングもとてもいい。でも、ほとんどブタのようなアンダーステアだね。」

GT-Rのラップタイム:58.1秒

GT-Rはフェラーリのラップタイムと紙一重の差だったが、ポルシェとGT2にはまるで及ばなかった。Didierはトップ3のハンドリングについての評価はおおむね高かったが、GT-Rについては全般的に酷評した。「パワー不足は言い訳になりうるが、ハンドリング性能の不足は言い訳にもならない。」

サーキットテストの結果:ZR1の勝ち


【インテリア】
フェラーリのコクピットはミラノファッションのようにスタイリッシュだ。明るい色調、職人的なステッチ、香りや手触りなどリッチな質感のレザー、12,000ドル(約120万円)のオプションカーボンファイバートリムなど、こういうシックで官能的なドライビング空間を作り出せるのはイタリア人しかいないだろう。30万ドル(約3000万円)以上出せばそれなりの何か特別なものを期待するのは当然だが、まさにそれを手に入れることができる。




ZR1のキャビンは対照的で、プラスティックと接着剤の臭いがする。乗った瞬間この臭いが強烈に鼻を突くが、すぐに鼻が慣れるのか脳が麻痺するのか、臭いは気にならなくなる。テスト車両には10,000ドル(約100万円)相当のオプション3ZRパッケージ(本革巻きインストゥルメントパネル、ZR1のロゴ刺繍、レザーバケットシートなど)が装着されているにも関わらず“特別”なものは何もない。もちろん、BOSEオーディオや、デュアルエアコン、ヘッドアップディスプレイが装備されているが、これは他のコルベットと同じものだ。すべてのお金は“速く走るため”のものにつぎ込まれているが、“特別感”を持てる何かがオプションとしてあってもよいかもしれない。


GT-RとGT2はこのグループの中ではボーイレーサーのようだ。ポルシェは、アルカンタラスポーツバケットシート、視認性の高いイエローインストゥルメンツ、アルカンタラステアリングホイールとシフトレバー、オプションのクロノパッケージプラス(計測機能付きオンボードコンピュータ)など、とてもビジネスライクだ。すべてがきちっとタイトに装着されていて精密に動作する。まるでロレックスの時計の中に乗っているようだ。





GT-Rは動くプレイステーションのようだ。(実際、SONYがこの車の開発の一部を手伝っている。)ダイヤルやスイッチがそこらじゅうにある。中央にある大きなディスプレイに、アクセラレーションGからブレーキペダルインプット、前後トルク配分、ブースト圧、ラップタイム、スピードまであらゆる情報が表示される。今も昔も運転中はよそ見は厳禁。






シボレーは十分快適だ。ポルシェと日産はパフォーマンスがちりばめられている。しかし、どれもフェラーリのようなスーパーカーらしさと特別感には足元にも及ばない。

インテリアの結果:599GTBの勝ち


【総評】
それでは、結論に移ろう。世界戦争を制したのはどれか。もちろん今回テストした4車はすべてスーパーカーとして位置づけられる。日産GT-Rは21世紀の電子制御満載で77,840ドル(約778万円)という信じられない価格での衝撃的なパフォーマンスを発揮する。フェラーリ599GTBフィオラノは、エレガントなスタイリングとこの上ない快楽、無比の優雅さ、そして地球上でほんのわずかな車にしかないスピードとハンドリングを提供してくれる。ポルシェGT2は、「一番レーシーな車」とDidierが評したように、いとも簡単にスピードを出し、頑丈だ。(可変バルブツインターボエンジンは滑らかなパワーデリバリーでNAのようなフィーリングだ。)1日中ハンマーで叩いていても音を上げなさそうなくらいだ。

ZR1は特徴的でないルックスや速そうに見えないコクピットなどいくつか決定的な欠点があるものの、この新しい車はプレミアムスーパーカーの基準を広げるものだ。そしてヨーロッパのサラブレッドの何分の1という価格だ。スーパーカー王国では、2009シボレーコルベットZR1が王者として君臨する。

1位 シボレーコルベットZR1
このクラスで衝撃的なパワー、レースカー並みのハンドリンググリップ、怪物のようなブレーキ、すばらしいコントロールインプット



2位 フェラーリ599GTBフィオラノ
バカ高いが得るものも大きい。地球でいちばん素晴らしいスポーツカーの一台。絶大なセックスアピール。Gisele Bundchenとのデートではフェラーリ以外考えられない。







3位 ポルシェ911GT2
スポーツカーのロレックス。素晴らしいエンジニアリングと頑丈さ。非現実的なスピード。最悪のグリップ、素晴らしいコントロール性。普段のドライブがルマンになる。







4位 日産GT-R
この素晴らしいクルマが4位ということが、他の3台がいかに素晴らしいかを表している。この価格帯でほかに太刀打ちできる車はいない。日産は480馬力でじっとしているわけではない。GT-R V-specに期待しよう。







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